BSIグループジャパン(英国規格協会)、 日揮グローバル株式会社にISO 19650に基づいた BIM BSI Kitemark(カイトマーク)を認証

BSIグループジャパン株式会社(所在地:横浜市西区みなとみらい、代表取締役社長:漆原 将樹、以下「BSIジャパン」)は、日揮グローバル株式会社(所在地:横浜市西区みなとみらい、代表取締役社長執行役員:ファルハン・マジブ、以下「日揮グローバル」)に対し、ISO 19650-1(※1)およびISO 19650-2(※1)に基づく「BIM BSI Kitemark(カイトマーク)」を認証しました。

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2023年4月6日に行われた認証授与式において
写真左より、日揮グローバル株式会社 執行役員 プロジェクトソリューションズセンター プレジデント
込山 宏様、
BSIグループジャパン株式会社 代表取締役社長 漆原 将樹

 

昨今、建設業界におけるデジタル化が急速に進んでいます。プロジェクトの開始から建設物の廃棄までのプロセスを、ビッグデータやIoT、クラウド、AI、BIM(ビルディング情報モデリング)などを駆使して、効率的に管理する手法が取り入れられ始めています。

BIMは、デジタルモデリングを使用して、初期設計から建設、保守、最終的に廃棄に至るまで、建設資産のライフサイクル全体にわたる情報管理の仕組みです。3次元モデルを含む共通データ環境において、エンジニアや所有者、建築家、請負業者間とのコラボレーションを可能にし、効率的な情報共有ができます。

ISO 19650は、BIMを使用して建設された資産のライフサイクル全体にわたって情報管理を行うための国際規格です。

BIMレベル2(※2)と同様の原則と高レベルの要件がすべて含まれ、本ISOの前身となるPAS 1192規格と密接に連携しています。本要件を満たしていることを証明することは、成熟したBIMの導入を示すことになります。

BSIジャパンでは、BSI Kitemark認証および検証サービスの提供によって、お客様のBIM成熟度を証明するサービスを展開しています。今回、日揮グローバルによるBIM BSI Kitemarkの認証は、元請受託組織(※3)の建屋系のプロジェクト管理の合理化・効率化の促進を証明したものとなります。今後ISO 19650を普及・推進するためには、情報マネジメントサイクルの中で、発注組織・元請受託組織・受託組織のそれぞれの役目を理解し、果たすべき役割がますます重要になってきております。

 

ISO 19650に関する詳細はBSIジャパンのwebサイトをご覧ください。
https://www.bsigroup.com/ja-JP/Building-Information-Modelling-BIM-ISO19650/

 

- 注記 -

※1:ISO 19650は、BIMを含む、建築および土木工事に関する情報の統合およびデジタル化

ISO 19650-1:2018は、BIMを使用した情報マネジメント:概念および原則

ISO 19650-2:2018は、BIMを使用した情報マネジメント:資産のデリバリーフェーズ

ISO 19650-3:2020は、BIMを使用した情報マネジメント:資産の運用フェーズ

ISO 19650-5:2020は、BIMを使用した情報マネジメント:情報マネジメントへのセキュリティを意識したアプローチ

 

※2:英国政府は2016年4月以降、建物やインフラストラクチャーを含む中央調達政府プロジェクトに入札する建設サプライヤーに対して、BIMレベル2で作業することを要求しています。英国ではBIMの成熟度によって、レベル0からレベル3まで設定されています。

 

※3:元請受託組織 発注者の要件を受託(請負)し協力会社などに発注する組織

 

■日揮グローバル株式会社のコメント

― 認証取得を決められた目的

日揮グローバルではメインビジネスであるEPC(インフラ・プラントの設計・調達・建設工事)事業の変革“EPC DX”を推進していますが、自社内だけではなく世界中の発注者、設計者、協力会社を含めた業界全体でのプロジェクト管理の合理化・効率化が、プラント分野のみならず建設業界全体における持続的なプロジェクト遂行実現の観点から重要であると考えています。本認証は、関係者との情報共有プロセスが明示されており、適応することにより特定の会社だけではなく各ステークホルダーを含めた情報の高度利用が可能になり業界全体のDX化を進められると考えISO 19650(Kitemark)の取得に踏み切りました。

 

― 構築による成果、工夫、苦労した点

審査対象プロジェクトの建屋数が多く、モデル数が100以上あり、一般的なプロジェクトと比較して管理する情報量が多く苦労しました。本審査を機会にISO 19650の適応に加え業務定型化を進め、マニュアルでの作業を削減していくことで、多量な情報量にも対応した効率的な遂行フローを構築することができました。

 

― 認証機関にBSIを選んでいただいた理由、また審査の感想

PAS 1192、ISO 19650を発行し、BIMの規格化に主体的に取り組まれている規格協会であるためBSIを選定しました。審査では次のアクションに繋がる明確な指摘を頂き、今後のBIM整備指針の参考になりました。

 

■BSIジャパン 代表取締役社長 漆原 将樹のコメント

「LNGや再生可能エネルギーなど地球規模でエネルギー業界の発展に貢献されている日揮グローバル様において、今回のBIM BSI Kitemarkの認証取得がEPC業界全体でのプロジェクト管理の更なるDX化および合理化・効率化の加速に寄与できると考えております。この度の意欲的なチャレンジに認証機関として携わらさせていただき、誠に光栄でございます。」

 

■日揮グローバル株式会社について

日揮グローバルは、2019年のホールディングス化で再編されてできた日揮グループの海外向け総合エンジニアリング事業会社です。1928年に設立され、世界80カ国以上、2万件の実績を持つプラントエンジニアリング会社の日揮を源流としており、北米、中東、東南アジアを中心に世界各地で石油や天然ガスプラントの建設プロジェクトを遂行しています。

URL: https://www.jgc.com/jp/
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